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2013年10月

2013年10月25日 (金)

おしらせ

(o・ω・)ノ))こんにちは!(o・ω・)ノ))

学芸研究員の小山です。

季節はすっかり秋ですね(○゚ε゚○)。

秋は大学祭のシーズンでもあります。市内に多くの大学を抱える「学都仙台」としては、この時期はいろんな大学で大学祭が開かれ、ある大学では有名音楽アーティストを呼び、ラジオの公開録音を行ったり、またある大学では有名俳優のトークショーを行ったり、其々が工夫を凝らしたイベントを行っております。本学でも県内出身の有名お笑い芸人を呼び、注目を集めていました。

しかし、それは外向きな側面。

簡単に言えば、

目立ちやすい部分】です。

そんな目立つ部分にも隠れて、当館は大学祭(六軒丁祭)開催日も無料開館しておりました。当日は学内でスタンプラリーが行われ、当博物館も参加いたしました。大学祭は3日間行われましたが、初日は平日ということもあって人出は少なし。2日目以降は徐々に増え、3日目は日曜日ということもあって本当に多くのお客さまにご来館いただきました。

ご来館、ありがとうございました。

通常、当館は学芸研究員1名のみ勤務しておりますが、イベント時には学芸研究員を増員させて対応に当たっております。通常と違い、考古学・民俗学・古代史・中世史と研究領域の異なる学芸研究員が多く担当しているので、それぞれの専門に基づく詳しい説明およびその専門領域を受けられるチャンスだったりします。

\実は、そんなチャンスがまたやってきますョ/

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ホームカミングデー」ご存知ですか?

本学OB・OGの方向けに開催されるイベントなのですが、それに合わせて当館も無料開館日となります。なんと当日は古代史・中世史のマニアックな展示解説も聴けるとか!?OB・OGの方はもちろんのこと、本学のことを、博物館のことを知りたいという方におすすめです。

ぜひ東北学院大学博物館に遊びに来てくださいね!

担当・小山(民俗学専攻)

2013年10月12日 (土)

2013年大学祭のお知らせ

こんにちは!!学芸研究員の佐々木です(o・ω・)ノ))

暑くなったり、そうかと思ったらまた涼しくなったり、よくわからない季節ですね。

さて、今月の18日(金)~20日(日)の3日間、土樋キャンパスで大学祭(六軒丁祭)が開催されます!

な、なんと大学祭中の3日間は、当博物館は無料開館しています!!!

今回の見所は、民俗学展示の「バンブーモンスターズ」です。
この展示では物に宿った魂・・・
つまり妖怪についての展示を行っています。

また大学祭限定の三つの体験コーナーも設置予定となっております!!!

大学祭の日程は以下の通りとなっています

【六軒丁祭の日程】

10月18日(金) 12:30~19:30
10月19日(土) 10:00~19:30
10月20日(日) 11:00~17:00

【大学祭当日の博物館の日程】

開館時間:9:3017:00 (入館は1630まで)

・学芸研究員による展示解説

・大学祭限定コーナー1 墨書人面土器の写真撮影用顔パネル

・大学祭限定コーナー2 「パズルをやってみよう!」

・大学祭限定コーナー3 「測量体験ブース」

・スタンプラリーに参加します!

・閉会式で使用する抽選券の配布を行います!

大学祭期間中はいろんなイベント目白押しです!

お時間のある方は、ぜひお越しください。お待ちしております!

自己紹介

 こんにちは

 今年から学芸研究員になりました修士1年佐々木拓哉です。
 専攻は考古学で、おもに7世紀前後の長町駅東遺跡などの集落遺跡について研究しています。特に長町駅東遺跡は、初期官衙遺跡と考えられている郡山遺跡と隣接し、かつ、集落の形成時期が官衙が成立する直前であったと考えられているため、官衙との関係が指摘されています。
 また住居などから見つかる土器の中に、東北のものではない関東の系統の土器が混ざっていることから、関東からの移民が想定されています。こうした移民と集落との関係について主に研究を行っています。

 趣味は、映画を見る事で、最近見ているジャンルとしては東宝特撮映画です。
特撮映画は東宝以外でも多くありますが、東宝特撮の良さは何と言っても防衛隊の秘密兵器にあるといっても過言ではありません。怪獣大戦争のAサイクル光線車やサンダ対ガイラの66式メーサー殺獣光線車などそのネーミング・デザイン・フォルム・攻撃中の音楽どれをとっても素晴らしいものばかりです。
 機会がありましたらぜひ博物館に来館して下さい。考古学の展示についてはそこそこ自信を持って対応できると思います!!

2013年10月 9日 (水)

レプリカについて その2

御無沙汰しております。学芸研究員の今井です。

前回はレプリカの位置付けについて述べましたが、今回は予告した通り「形とは別のところに意味がある資料の模造はどうするのか?」について考えてみます。

資料の模造には二種類、「計測模造」と「型取り模造」があることは既に確認しました。

狭義の意味での「レプリカ」は後者で、これは形しかコピーできないところに特徴があるということでした。それでは形以外のところに意味がある場合はどうするか?

そこで登場するのが「計測模造」です。

「計測模造」とは、実物資料を計測・観察することにより一次資料と同じ材質・構造・形状(常にこれら3つ全てが達成されるわけではありませんが)を呈する模造品を製作するものです。

より詳しく言えば「計測模造」は「現状計測模造」と「復元計測模造」に分けられます。

前者は文字通り現状そのまま、観察している今の姿を模造するものです。したがって一次資料に欠損があろうとも、欠損部分を推定・補完して模造することはしません。

後者は一次資料が製作された当初の形状・状態を推定して模造するものです。したがって「現状計測模造」以上に模造を遂行する側の主観が入り込み、その意味で資料の客観性は減少しますが、当時のイメージを喚起させ、展示内容の理解を促すためには有効な手段だといえます。

ただ上記のいずれを選択しようとも、これらの方法はレプリカと比較した場合、その形状に関して言えば資料の客観性は損なわれています。そうであるならば「計測模造」のメリットはどこにあるのか。

先にも少し述べましたが、「計測模造」のメリットとは材質・構造・技法を一次資料と同じにできるという点です。言い換えれば、「計測模造」された資料にはその材質・構造にこそ意味があると(学芸員に)考えられているということです。

その顕著な例としては日本刀が挙げられます。日本刀の資料的・美術的価値は鍛造によって生ずる「地文・刀文(沸・匂)=材質」および「造り込み(硬さの違う鉄の組み合わせ)=構造」にもとめられるため、レプリカで寸分違わぬ形状のものを模造したとしても あまり意味がありません。樹脂や石膏で出来た村正のレプリカを見て感動することはなかなか難しそうです。たとえ長さや反りのズレを数ミリ犠牲にしたとしても、一次資料が造られた当時の材質・構造・技法を復元して模造するほうが、村正の特徴は伝わるかと思います。

つまるところ、材質・構造・技法を一次資料と同じにできること、これが「計測模造」のメリットでした。

その他に、「計測模造」特に「計測復元模造」には次のようなメリットもあります。

「計測復元模造」を行なう際、一次資料がつくられた当時の技術を用いて模造すること目指す場合、技術の研究・継承がなされると同時に、製作工程の記録それ自体が新たな資料になります。具体例としては日本刀の模造や茅葺屋根の復元などが挙げられますが、今回は雄勝のスレート瓦を例にお話ししたいと思います。

宮城県石巻市雄勝町は良質なスレート(粘板岩)の産地であり、明治時代からスレートを用いた瓦、硯などを生産してきました。昨年東京駅が復元改修されましたが、その屋根に使われたのが雄勝のスレート瓦です。山から粘板岩を掘り出し板状に割る技術、そのスレート瓦を葺く技術は文字通り職人技であり、その技術の継承が課題となっていますが、「計測模造」による復元需要は、継承の場を生み出すことにもなります。

本学土樋キャンパスに佇む「デフォレスト館」は、明治20年頃に建てられた現存する国内最古の宣教師館であり、当時はその屋根にもスレート瓦が使われておりました(今はトタン屋根となっています)。この度「デフォレスト館」が国の登録有形文化財となるにあたってスレート屋根を復元することになりましたが、改修の現場は「伝統技術の研究」の場であり、「後継者への継承」の場でもあり、「撮影記録による後世への継承」の場でもあります。

職人も生活を抱えた人間である以上、伝統的な技術を守り伝えてゆきたい、という理想だけでは技術の継承は困難です。技術は需要が無ければ廃れてゆかざるを得ません。伝統的な技術の継承にまつわる現実的な問題というのはこういったところにも存在します。

話が長くなりましたが、そういった意味でも「計測模造」は「レプリカ」にはない価値があると言えるでしょう。

今回は「計測模造」について、模造した資料そのものの性質と、模造に伴う技術継承の側面を述べさせていただきました。前回と併せて整理するならば、「レプリカ」は形の正確性、情報の取捨選択が行なわれないことに価値があり、「計測模造」は材質・構造に、またその制作過程に価値がある、ということになります。

残る疑問として、「もし技術が進歩して、材質、形、構造すべての面で完全なコ

ピーができるようになったら一次資料と二次資料の区別はなくなるのか?」とい

ったことも考えてみたいのですが、これはまた後日とさせてください。

長文失礼いたしました。学芸研究員の今井でした。

参考文献

加藤有次ほか編『新版・博物館学講座 第5巻 博物館資料論』雄山閣 1999

加藤有次ほか編『新版・博物館学講座 第9巻 博物館展示法』雄山閣 2000

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