« 熊谷公男教授 書籍コーナー | トップページ | 最後の、菅原です。 »

2013年3月15日 (金)

明日のために、ふり返る

こんにちは。

学芸研究員の沼田です( ´_ゝ`)ノ~♪

東北学院大学博物館がある仙台は、朝夕はまだまだ肌寒いものの、日中の日差しには春の気配を確かに感じられるようになってきました。

花粉症にお悩みの方もそろそろ出てきていらっしゃるのではないでしょうか。

**********

さて、当館で行っている文化財レスキュー活動ですが、先日、ひとつの区切りを迎えることができました。

それは、クリーニング作業の終了です。

Photo

暖かい日差しに恵まれた3月上旬の3日間、上智大学や日本大学からもボランティアにお越しいただき、本学の学生とともに、被災した資料の二次洗浄(クリーニング作業)を行いました。

当館では泥などを大まかに落とす一次洗浄を2011年度に終了していましたが、カビの発生や塩分の噴出が見られる資料が多発したことから、2012年度はより細部まで丁寧にクリ―ニングをする、二次洗浄に取り組んできました。

とはいえ、資料は500件。

津波の破壊力によって破損した資料の一部や、分解されてしまった部品などを換算すると、およそ4000点は超えるボリュームです。

参加してくださったみなさんも、あれもこれもと収蔵室より運ばれてくる資料の数に驚き、ブラッシングをしてもしても汚れが出てくる資料の状態にあたまを悩ませていましたが、交流をしながら和気あいあいと作業を進めてくださいました。

この活動に1年間取り組んできた本学の学生も、「お兄さん」「お姉さん」ぶりを発揮!

クリーニング作業の終了という、ひとつの区切りを無事に迎えることができました。

1日目と2日目には、クリーニング作業のあと、大学博物館にて『震災の語りを聞く会─あの日から今日、そしてこれから─』―』(東北学院大学学長研究プロジェクト「歴史としての東日本大震災」)に参加し、宮城県山元町と福島県新地町の語り部の方に、被災体験やその後の生活などについて伺いました。

Photo_2

とくに東京からお越し下さったかたは、食い入るようにお話しを聞いていらっしゃいました。

私も臨場感のある語りを伺っているうちに、胸を締め付けられそうになることも。

生の語りのパワーに一時飲み込まれてしまいました。

**********

文化財レスキュー活動に取り組む私たちは、クリーニング作業を終え、来年度からは、さらに脱塩・燻蒸の作業によって、資料の保存を図る段階を迎えます。

被災した方のなかには、震災の体験を語ったり、被災地の状況を発信していく活動に、熱心に取り組んでらっしゃる方もたくさんみられるようになりました。

私個人のことでいえば、クリーニング作業を終え、つい先日迎えた2回目の「3.11」は、民俗学ゼミで刊行する報告書の校正に追われていました。

2年前には、それを書くことに微塵も意味を見いだせず、刊行することに価値はあるのかとういう問いすら愚問に思っていたのですから、過去の私がいまの私を見たら、摩訶不思議すぎて怒鳴ることもできない気がします。

長い目でみれば、こうした動き自体が、震災後2年目のすがたの一端になっていくのかも知れませんね。

さて!当館では、3月6日より、東北学院大学学長研究プロジェクト「歴史としての東日本大震災」の成果の一部をご報告する展示を展開しています。

ぜひ足をお運びください。

お待ちしております(○`・ェ・)ゞ

(学芸研究員:沼田)

« 熊谷公男教授 書籍コーナー | トップページ | 最後の、菅原です。 »

活動報告」カテゴリの記事